2000年
Grown-in Defect s in Czochralski Silicon
N. Inoue
Recent Research Developments in Crystal Growth, Vol. 2-2000 (Ed. S. G. Pandalai) 85-122.
2001年
成長速度と温度勾配の関係
井上直久
宇宙環境利用推進センター 先導的応用化研究高性能半導体研究会
シリコンの固液界面の状態と挙動の非平衡的解析研究会
シリコンの固液界面の非平衡現象について 2.5.1 (2001).
Relation between temperature gradient at growth interface and growth rate in Czochralski silicon examined by heat balance equation
A. Natsume, K. Tanahashi and N. Inoue, Microelectronic Engineering, 56, 129-132 (2001).
Dependence of temperature gradient on growth rate in CZ silicon
A. Natume, N. Inoue, K. Tanahasi and A. Mori
Journal of Crystal Growth, 225, 221-224 (2001).
1978年
Inhomogeneous Oxygen Precipitation and Stacking Fault Formation in Czochralski Silicon
N. Inoue and J. Osaka,
Japan. J. Appl. Phys. 17-11, 2051-2052
1979
CZシリコン単結晶の微小欠陥
井上直久
日本結晶学会誌21,11(1979)
8.2 CZ結晶の場合
我々はスワールの結晶内分布と固液界面形状とに強い相関があることを見出した28).成長
軸に平行に結晶を縦切りにしエッチングすると第13図に示すようにスワールの分布が得られ
る.曲線の縞模様がスワールパターンの断面であり,同時に成長時の固液界面形状を表わし
ている.スワールは上半に強く下半ではほとんど見えず,また上半では内側に下半では外側
に現われるという傾向がある(第5図参照).これに対して固液界面形状は肩の直下では液に
向って凸の球面状であるが次第に水平に近づき,一方外周付近ではもちあがるため弓形とな
り,次に中央部が平で液に向って凹の台形になる.第14図に示したように,界面が下に向っ
て凸の所では著しいスワールが観察され界面が低いほどスワールは強い.また液に向って凹
の結晶下半では外周部のみに弱いスワールが現われる.他の場合を調べても一般に固液界面
が低かった所ほど欠陥が多い.
固液界面形状は融液の対流,結晶内の熱の流れなどに支配され,界面の温度とも密接に関
連している.またこれらすべてが融液全体の温度や融液内の軸方向・径方向温度分布と関連
していることが理論的29),実験的80)に明らかにされている.その結果30)を参考にすると第14
図上のように成長前期の結晶上半部では融液および固液界面の温度が高く熱対流が界面付近
まで達している.また結晶下半部では融液や界面は強い過冷却状態になり,界面付近には対
流が及ばないと考えられる.
以上のことから,結晶成長において界面過冷却度を大きくすると共に界面付近での対流を
弱める事が欠陥源の導入を減らす効果があると考えられる.その理由としてFZ結晶で見出
された融滴の発生を含むremeltが考えられる.上の条件を実現するには融液全体の温度を
下げ同時に融液の温度均一性を良くする必要がある.

1977年
CZシリコンの微小欠陥と固液界面形状
井上直久
応物学会1977春予稿集